森の日記: [アメリカの食材]Heirloom Tomatoes

2017年9月20日水曜日

[アメリカの食材]Heirloom Tomatoes

 夏になると、普通のトマトよりもいびつな形で色とりどりの「Heirloom Tomato」と呼ばれる品種がスーパーやファーマーズ・マーケットに並びます。


 こんな感じのトマトですね。以前から「普通のトマトとどう違うんだろう」「色によって味が違うのかな?」と気になっていたので、いくつかまとめて買ってみました。



 黒みがかった赤、赤、黄色、緑の4種類。

 

 切ったところはこんな感じで、種の入り方が普通のトマトと全然違う。まずは4色それぞれ、手を加えないで食べてみました。味は普通のトマトよりも総じて酸味が少なくマイルドなのは共通しているんですが、色によってけっこう風味が異なります。黒みがかった赤いタイプは酸味がほとんどなくて、他の3種類よりもコクがある。赤は普通のトマトに近い風味で、そこから酸味をさらに弱くした感じ。黄色にはちょっとだけ青臭さが漂い、同時にフルーティさがあります。ちょっと黄パプリカみたいな風味で、やはり酸味は少ない。緑は黄色よりもさらに青臭さが強くなり、ほかの3色より酸味を感じさせます。

 ついでに「そもそもHeirloom種ってなんだろう」と米農務省(USDA:United States Department of Agriculture)のWebサイトを検索してみたところ、ここに「Heirloom Varieties」についてまとめたページを発見。USDA によるHeirloom種のはっきりした定義は書いていないのですが、Uiversity of KentuckyやClemson UniversityのWebサイトへのリンクがあり、各大学によるHeirloom Vegetablesの説明を読むことができます。

 例えばUniversity of Kentuckyのページでは、Heirloomを「先祖代々種を受け継がれ、保存されてきた古い(vintage)品種」「一般に50年〜100年前から存在し、それより古いものも多い」「すべてのHeirloomは自然受粉で、一般に純種」「交配種よりも形、大きさ、熟成、出荷時の耐久性などが一様でない」と紹介しています。一方、Clemson Universityによると「Heirloomの定義は様々」。「一定の長さの年月にわたって育てられてきた品種をHeirloomという人もいるし、真のHeirloomは家族やグループによって受け継がれ・保存されてきたものという人もいる」とか。なるほど〜、きっちりした定義はないようですが、これでだいたいどういう野菜・果物を指してHeirloomと呼んでいるのかわかった気がする。


 生で食べた方が色ごとの味の違いがはっきりわかって楽しい気がしたので、残りのHeirloom Tomatoはカプレーゼにしたり細いパスタに和えたりしました。面白かった&美味しかった〜。

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