森の日記: SFMOMAのSoundtracks展(San Francisco)

2017年9月19日火曜日

SFMOMAのSoundtracks展(San Francisco)

 3年間の休館を経て、昨年リニューアルオープンしたSFMOMA(San Francisco Museum of Modern Art)に行ってきました。今回はSoundtracksという音にちなんだ企画展示を主に見て回ったんだけど、これがとても面白かった。



 天井に逆さまに設置されたドラムが企画展の始まり。



 円形のプールの青い水面に白い磁器を浮かべたもの。「どの辺がSoundtracks?」と思ったけど、漂う磁器同士が偶然ぶつかって涼しい音を立てるところなんだろうな〜。


 赤いケーブルをモヤッとまとめた雲状のオブジェみたいなもの。会場に用意されたヘッドフォンを着けて雲に近づくと、ケーブルから発する電波が音に変換されて聞こえます。雲のどの部分に接近したかによって、聞こえる音が変わる仕組み。



 企画展の中で一番「様子がおかしいな」と思ったのがこれ。メトロノームの音に従って、規則正しく秒刻みで抵抗器やコンデンサの絵を8時間ひたすら描いていく様子を動画で展示したもの。動画の横には、作画に使った衣装や机が置いてあります。



 壁一面に貼ってある描き終わった絵の量を見ると「どうかしてるぜ」感がつのる。「オートメーション化している仕事ってそれはそれで大変よね」とかそういう意図なのかな……。



 二番目に「様子がおかしいな」と思ったのは、64分もあるこちらの映像展示。暗い展示室内に8つのスクリーンを用意し、1つの家を8つの異なる場所から撮影した映像を流しています。各スクリーンには、それぞれ異なる楽器を持った人が映っている。最初は各人が個別に楽器を弾いていたのが、次第に一つの大きな曲になっていくという流れです。あるスクリーンにいた人が、途中から部屋を移動して別のスクリーンに乱入したりして面白い。


 風呂場でギターを弾いているのがこの展示の作者らしいです。一番おいしいポジションを自分でやったんだね……。上に挙げた以外にも音を使ったインスタレーションがたくさんあって、かなり長い時間楽しめます。音を取り入れた作品をずっと見ていると、視覚だけにうったえるアートに触れたときに比べて脳を直にひっかきまわされるような感覚が強まる。




カフェラテで休憩。館内のカフェはSightglass Coffeeでした。

0 件のコメント:

コメントを投稿