去年サウスベイを車で移動している際、San Joseの山の上の方に白いドーム型の建物を見つけて気になっていました。調べてみるとLick Observatory(リック天文台)というUniversity of Californiaが管理している天文台で、毎年6月〜8月の夜間に一般向けの見学プログラム「Summer Series」を実施しているらしい。シリコンバレーは田舎なので、街の明かりを離れてちょっと山の方に行くとそれだけでけっこう綺麗な星空が見えます。「天文台ならもっと凄い星が見えそう!行ってみたい!」と盛り上がったのですが、既にその年の分のSummer Seriesのチケットは売り切れ。人気プログラムなんだね。残念……。というわけで、改めて翌シーズンのチケットが売り出されるのを待って今年の夏休みに訪問することにしました。
天文台まではDe Anza CollegeのあるCupertinoから車で1時間半ほど、San Joseダウンタウンからは1時間ほどの距離です(くねくねした山道を登っていきます)。夜間に訪問したので周囲が暗くてまともな写真が残っていないのですが、天文台のInstagramアカウントを見ると雰囲気がわかるでしょうか。

天文台のMain Buildingの中はこんな感じ。廊下に天文台の歴史や望遠鏡の概要を説明する写真が飾られているほか、観測した夜空の写真や古い天体観測の機材などを展示したギャラリー、ギフトショップなどがあります。建物の両端にあるドームにはそれぞれ40インチのNickel 1-meter Reflector、36インチのGreat Lick Refractorという大きな望遠鏡が設置されており、この日は40インチの望遠鏡で土星を見ることができました。

上の写真、廊下の奥の方に並んでいるのが土星を見るためドームに入る順番を待っている人たちです。順番が来ると、10人くらいのグループごとにドームの手前にある照明を落とした小さな部屋に案内され、そこでUC Santa Cruzに所属するボランティアスタッフから土星について簡単に説明を受けます(質問することも可能)。どうもこれは、望遠鏡のあるドーム内の暗さに目を慣らすためらしい。続いてドーム内に案内され、説明員の指示に従って大きな望遠鏡を覗くと確かに土星が見える…!輪っかまではっきり見えて、惑星のミニチュアが中空に浮かんでいるみたいでした。楽しい。
建物内にある大きな望遠鏡のほか、屋外にも複数の小さめの望遠鏡が設置されていていろんな星や星雲を観察できます。それぞれの望遠鏡に操作担当のボランティアスタッフがついて、どんな星が見えるか教えてくれるわけです。「こんな星が見たい」とリクエストすると、(可能なら)望遠鏡の向きを調節して見せてくれます。

さすがに天文台のある場所なので周囲に邪魔な明かりが少なく、肉眼でも他の場所に比べると段違いにたくさんの星が浮かんだ奥行きのある夜空を見られます。この日は雲が多かったのですが、夜遅く23:00頃になると晴れてきて、夏の大三角や天の川を肉眼で確認できました。天文台の周辺は携帯電話の電波が弱いんですけど、めげずに「Star Walk 2」など星の名前を調べられるスマートフォンアプリを起動。いろんな星座を確認できて面白かったです。
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