De AnzaのHigh Intermediate Reading(ESL252)で習ったノンフィクションの文章を要約する(Summary(サマリー)を作成する)方法は汎用性が高くて、後にESLの上のクラスに進んだ際にもすごく役立ちました。講師によるとサマリーは「It’s the shorter version of the whole text」、つまり文章全体に含まれる重要な要素をもれなく抽出し、細かすぎる情報は省いた短いバージョンを指します。元文章のどういった要素を残すのか、サマリーの文章構成はどうあるべきかなどは、以下のような12項目にまとめて説明してくれました。


ざっと日本語で説明するとこんな感じでしょうか(カッコ内は授業中に説明された補足)。
- 全体を注意深く読む。2回以上
- 読んだ中で最も重要なポイントにハイライトする。2番目に重要な要素やマイナーな詳細は省く(細かすぎる数字や固有名詞はいらない。逆に、結論部分は重要なので必ず盛り込むこと)
- 不可欠な情報をまとめた簡潔なアウトラインを作る
- 主題(thesis)を見つける。これはトピック、つまり著者が読者に知ってもらいたいと考えている単一の、最も重要なコンセプトまたはアイデアを指す(「thesis」=「文章全体のメインアイデア」のことだそうです)
- サマリーの最初のセンテンスにはタイトルと著者の名前、主題(thesis)を含めること(最初のセンテンスに登場する著者名はフルネームで書く。サマリー内の以降の文章に再登場する際には、ラストネームだけで表記する)
- 補助的な情報については最も重要なものだけを盛り込み、不必要なディテールは省略する(サマリーはなるべく短く書く。A4で半ページくらいの分量に収めるといいそうです)
- 同じアイデアの繰り返しは避け、著者の意図は変えないこと
- 自分の言葉に置き換えること。ただし、主題(thesis)に関係するような鍵となるコンセプトは除く(サマリーの95%は自分の言葉で説明するのが望ましいということでした。元の文章のフレーズやセンテンスはそのまま使わず、自分の言葉に置き換え、できればさらに短くする。これをパラフレーズと呼びます。元の文章の引用は、多くても3件までにとどめる)
- 自分の考えやアイデア、コメントを盛り込んではいけない(サマリー内では“you”“we” “I”などの一人称/二人称を使うのをなるべく避ける。常に三人称で書くように心がけるとよいとか)
- 一般にサマリーに盛り込まれるアイデアは、元の文章で議論された順番に沿って登場する。ただし、常にそうなるとは限らない(サマリーの流れは基本的に、元の文章と同じ流れにするそうです。つまりクロノロジカル・オーダーにする。ただし、元の文章内で論理展開や時系列が飛び飛びになっている場合などは例外。サマリー内で論理展開や時系列を整理しても構いません)
- 引用表現を使うことによって、「あなたが誰か別の人の考えを要約している」ことを定期的に読み手に思い出させること(ようするに“according to....”など、引用や伝聞を表す言い回しを使うこと)
- 元の文章を読んでいない人でも正確に主題(thesis)と主要ポイントを理解できるように、十分な情報が含まれていること
こういう風に誰にでも使いやすい形で具体的な手順を詳しく紹介してくれるのは、移民の多い米国の語学学校っぽくていいね。個人的には上に挙げたほかに、文章中から「対照的な情報(対比すべき要素)を抽出する」または「同じ属性の情報(要素)を抽出する」ことを意識するのもサマリーの作成に役立ったと思います。私には「情報を盛りすぎ、サマリーを長く書きすぎる」癖があったのですが、上記の手順に沿って練習したらだいぶマシになりました。
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